福島県民医連(福島県民主医医療機関連合会)

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会長ごあいさつ

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会長ごあいさつ

北條 徹

福島県民主医療機関連合会(以下福島県民医連)は、1975年に発足して以来、県北・県中・いわき・会津の県内4地方で、医療・介護・福祉分野を中心に、3病院・5診療所や薬局、介護施設など、医療・福祉分野で多方面に活動し、医療生協組合員や友の会の皆様の力を借りながら、県民の健康を守る活動と健康なまちづくり運動の一端を担ってまいりました。

しかし、福島県民は、2011年の東日本大震災・原発事故の後、多くの不安を抱える事となりました。

  1. 1)被ばく等による健康被害への不安。
  2. 2)避難等による生活混乱の不安。
  3. 3)放射性物質による漁業・農業など地場産業の破壊による不安。
  4. 4)保障問題や放射線への考え方の違いなどによる家族・住民どうしの分断による不安。
  5. 5)今後加速される高齢社会への不安。
    などなどです。

そんな福島の中で、常に弱い立場の人たちの視点を持ち、「無差別平等の医療」をめざして活動しております。県内3病院で「差額ベッド」を導入していないのみならず、福島市の「医療生協わたり病院」は、「無料低額診療制度」指定の県内数少ない医療機関となり、経済的な理由で医療を受けられない人を減らす取り組みをしています。

また、私たちの医療機関は、「医療生活協同組合」という、地域の人たちの健康に生きたいという要求をもとに作られた組織形態で運営・経営されています。班会活動などの組合員の自主的健康増進活動・健診活動を支援し、住民が健康で明るい生活を送れるまちづくりに参加しています。
私たちは、放射線問題にも積極的に取り組み、各院所では、食品中の放射性物質測定機器(ベクレルモニター)、内部被ばく検査機器(ホウルボディーカウンター)などを備え、更に、住民の放射線問題学習会などにも積極的に講師を派遣しています。

私たちは、また、「在宅医療」を古くから重視して取り組んできた歴史を踏まえ、2025年にピークを迎える医療需要と2035年にピークを迎える介護需要にそなえ、患者様が住み慣れた土地で過ごせるよう、往診体制を充実し、在宅での看取りにも取り組んでいます。病院では、「療養病棟」「回復期リハビリテーション病棟」も運営、「緩和ケア病棟」の県北初の取り組みなども行っています。
また、病院・診療所はますますその質が問われている昨今ですが、厚労省も進める「医療の質(Quality Indicator)推進事業」の取り組み、患者・地域住民・職員の健康増進を丸ごと進めていく、「ヘルスプロモーション医療機関(Health Promotion Hospital & Health Services)」の取り組みなど多彩な活動も進めています。

そして、何より、これからの福島の地域医療・福祉を支える、医師・看護師・介護士の育成にも大きな力を注いでいます。とりわけ、「臨床研修指定病院」となっている「医療生協わたり病院」では、研修指導体制の充実を図っており、郡山「桑野協立病院」、いわき「小名浜生協病院」、「会津若松診療所」などと連携し、全県的な研修カリキュラムを用意しています。

このような、多方面にわたる福島県民医連の活動も、県民・住民・医療関係者など多くの皆様の支えがあってこそと深く感謝申し上げ、私の挨拶といたしたいと思います。

福島県民医連事務局

〒960-8141 福島市渡利字番匠町15-2 TEL 024(521)5205